「やってみなはれ」の精神 企業理念について考えてみた
「やってみなはれ」の精神という言葉がある。
これは、サントリーの企業理念である。
NHKドラマの「マッサン」でも広く認知されたようですね。
この言葉を聞いた時、自分の中で感じるものがありました。
そこで、サントリーの企業理念の何に感銘を受けたのか、従業員が働きやすい企業理念とはどうあるべきか、考えてみることにしました。
サントリーの公式WEBサイトに、こう書かれている。
「やってみなはれ」の精神
◆1899年~未知に挑んだ創業時代◆
サントリー創業の志「やってみなはれ」。
これは、創業者・鳥井信治郎の口癖でした。やってみよう。やってみなければわからない。「新しい価値創造」を企業理念とするサントリーを表すこの言葉は、創業当初から今でも全社員の心のなかに生き続けています。
企業理念とは
経営理念とは、組織の存在意義や使命を、普遍的な形で表した基本的価値観の表明。 平たく言えば、「会社や組織は何のために存在するのか、経営をどういう目的で、どのような形で行うことができるのか」ということを明文化したものである。
http://gms.globis.co.jp/dic/00595.phpより
ありがちな企業理念といえば、
お客様の健康と幸せを云々。
お客様の満足を云々。
地域の人々の幸せを云々。
といった、顧客を満足させるための、外に向けたタイプの企業理念の会社が多いのではないでしょうか。ご多分に漏れず僕の勤め先もそうです。
なぜ、僕がこの「やってみなはれ」という言葉に感銘を受けたのか、先に結論を申し上げると、
顧客のことよりもまず、従業員に向けられた言葉だからであ~る。
僕は、「従業員満足なくして顧客満足なし!」という考え方の支持者ですので、特にそう感じるのだと思います。
外に向けたタイプの企業理念の弊害
企業理念が、顧客や地域など外に向けたものであると、
では、それを達成させるために、あなたたち従業員は何ができますか?何をしますか?という発想、企業風土になってしまう。
目的:顧客満足
内に向けたタイプの企業理念の特長
企業理念が、従業員向けであるということは、従業員のやる気アップにつながる。主役が従業員だからだ。「やってみなはれ」と言われて新しいことをやってみるためには、従業員の柔軟な発想が不可欠であり、柔軟な発想は、指示・強制、比較、競争型の企業風土からは生まれにくい。顧客満足よりも先に従業員満足がくることが特長である。
目的:従業員満足
▲これを堂々と言える会社は本当に少ない。
従業員を甘やかすことに繋がると考えてしまう会社が多いからだ。
企業は株主のものではなく、従業員のものである。
と、立派なことをいう社長は多い。しかし、企業理念を見てみると従業員の「じ」の文字も出てこないといった会社も多いのではないのでしょか。
企業理念を基にした経営戦略を立てている会社も多く、お飾りと思われがちな企業理念も実はバカに出来ない。
結論
①僕が、サントリーの「やってみなはれ」の精神に感銘を受けた理由は、顧客や地域のためだけではなく、まずは、現場で頑張ってる従業員に対しての企業理念だからである。主役は従業員なのだ。
②顧客に向けた外向けの企業理念は、顧客にとっては素晴らしい会社だ、と思われていると考えられているかもしれないが、顧客もバカではない。
これだけ、ブラック企業という言葉が浸透した現在では、従業員を大切にしている会社は、きっと従業員満足も高いだろうから、サービスもいいだろう。という発想を持つ人も少なからず出てきていると思う。
③従業員のやる気をアップさせるような企業理念は、従業員満足が上がるので、離職率も下がるだろうし、専門性も高まる。そして顧客満足も高まる。長い目で見ると会社の発展にもつながる。
企業理念が顧客向けの会社、従業員向けの会社
働くとしたら、どちらで働きたいですか?
▲各社の企業理念、ほんと様々。
従業員に向けた企業理念の会社も結構ありますね!
以上!
余談ですが…
この記事を持って、このブログ<朱い夏>は50記事に到達しました!
(一つ記事が消えてしまったので、はてなブログ上ではこれが50記事目となります)
これまで支えてくださったみなさま、ありがとうございます。