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朱い夏

BREEZE が心の中を通り抜ける。とかなんとか。

12月5日は、国際ボランティア・デー

社会・ニュース 行動経済学 読書 哲学 北風と太陽

さてみなさん、今日12月5日は、

『国際ボランティア・デー』らしいです。

 

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12月5日 今日は何の日〜毎日が記念日〜

 

 

無償で奉仕活動をするのがボランティア。

《志願者の意》自主的に社会事業などに参加し、無償の奉仕活動をする人。

 ボランティア【volunteer】の意味 - goo国語辞書

 

 

以前読んだ本に、社会規範市場規範について書かれていて、それが、ボランティアとも関係している話だったので、そのことについてかるく紹介したいと思います。

 

 

まず、社会規範と市場規範とはどういうものか。

 

人は、助け合いの精神と金儲けを切り離します。
社会規範とは、助け合いの精神のことで、誰かが困っていたら無償で助けようとする精神です。
市場規範とは、まさにビジネスで、労力に見合うだけの対価としてお金を貰うという考えです。


会社に遅れそうな友人がいて、好意で会社まで車で送ったのに(社会規範)、友人から千円を渡されれば(市場規範)がっかりするのではないでしょうか。
「社会規範」と「市場規範」は、基本的に、同居できないのです。

ビジネスでは「市場規範」「社会規範」の選択は重要

 

人の役に立てて、その上お金ももらえるなんてラッキー!と思う人もいるかもしれませんね。そこは人それぞれ。

(じゃあ次はもっと遠くまで送ってあげたら今度はいくらくれるんだろう、なんて考えてしまうのも人間の感情ってやつです)

 

今回はボランティアについてのお話なので、市場規範よりも社会規範だと成功したという例を2つ紹介したいと思います。

 

 

0ドルのほうが、30ドルよりも魅力的!?

 

数年前、全米退職者協会は、複数の弁護士に声をかけ、一時間あたりに30ドル程度の低価格で、困窮している退職者の相談に乗ってくれないかと依頼した。弁護士たちは断った。


しかし、その後、全米退職者協会のプログラム担当者は素晴らしいアイデアを思いついた。

困窮している退職者の相談に無報酬で乗ってくれないかと依頼したのだ。すると圧倒的多数の弁護士が引き受けると答えた。

予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より

 

なんと、0ドル(無報酬)が、1時間あたり30ドルの報酬に勝ったというのだ。

弁護士にとって、一時間当たり30ドルなんて、はした金だったのでしょうか。

または、社会規範(ボランティア精神)が彼達をそうさせたのでしょうか。

報酬が低価格ではなく、もっと多ければビジネスとして相談を受けていたかもしれませんね。

 

ちなみに、この本の中では、こう解説されています。

実は、お金の話が出たとき、弁護士たちは市場規範を適用したため、市場での収入に比べてこの提示金額では足りないと考えた。

ところが、お金の話抜きで頼まれると、社会規範を適用し、進んで自分の時間を割く気になった。

30ドルもらってするボランティアと考えてもよかったはずなのに、なぜ30ドルでは承知しなかったのだろう。

考えのなかにいったん市場規範がはいりこむと、社会規範が消えてしまうからだ。

 

私のような人間は、「30ドルもらってするボランティア」の方に目がくらみそう……

 

 

稽古代

 

先ほどの、

(考えのなかにいったん市場規範がはいりこむと、社会規範が消えてしまうからだ。)の続き。

 

コロンビア大学の経済学教授ナフク・シヘルマンは身をもってこれを体験した。

日本で剣道を学んでいたとき、シヘルマンの先生は生徒たちから稽古代を集めなかった。

それでは申し訳ないと、ある日生徒たちは、先生の時間と労力に対して謝礼を支払いたいと申しでた。

先生は竹刀を置くと、自分の稽古代は高すぎてあなたたちでは払えないだろうと穏やかに答えたそうだ。

おなじく、予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より

 

 

これまた、ボランティア精神(社会規範)が、ビジネス(市場規範)に勝ったわけですね。

それにしても、お金の話を持ちだされたとき、先生の心境はどんなものだったのか、がっかりされたのではないかなと想像してしまいます。

 

 

お金のことは考えず、ただ好きだからという理由でしていたこと、ただやりたいからやっていたことにお金が結びついてしまうと、せっかくの社会規範での行動が市場規範へと移り変わってしまう。 

ボランティアのつもりが、報酬をいただいてしまったばっかりに、次は何をくれるのか期待してしまう。

ちなみに、報酬と言っても、それが金銭かモノかでもモチベーションが変わってくるらしいです。

 

以上、簡単ですが、ボランティアと社会規範と市場規範について。

良い悪いは別にして、この考え方を知っておくと、なにかと役に立つのではないでしょうか。

 

 

 

 

 ▲他にも様々な例が掲載されいます。機会があればまた紹介したいと思います。

 

 

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12月5日は世界ボランティアデー – KINGSOFT アレコレ