「男は男らしく」、「女は女らしく」ではなくて……
探偵ナイトスクープで上岡龍太郎さんが局長をされていた頃、今から20年ぐらい前でしょうか、古い話なのでどういった調査だったか覚えていませんが、
街行く人に、「人生において大事なことは?」というようなことを聞いてまわるという調査がありました。
そのVTRで、インタビューに応えていたおばあちゃんが、
『「男は男らしく」、「女は女らしく」生きていくことが大事です』という話をされていた。
そのVTRに出ていた探偵さんも(誰だったかは覚えていません)、そうですねぇ、うんうん。というように話を聞いていました。
僕も、このおばあちゃんが長い人生を経てそう言ってるんだから、そうかもなあ、としみじみして見ていました。スタジオの空気もそんな感じでした。
VTRが明けてスタジオでのやりとりで、上岡龍太郎さんが、
「男は男らしく」、「女は女らしく」なんて言ってたらダメ。そうじゃなくて、「自分は自分らしく」生きていこうとすることが大事なのです!
と、ピシャリとおっしゃいました。
テレビを見ていて、ほんまや!と、ハッとさせられました。
男だからこう、女だからこう、って決めつけるのはいけないし、そんなよくわからない風潮に疑問を持たず流されていた自分が恥ずかしくもありました。
僕の中で、価値観が正しい方向に修正された瞬間でした。
(今も何かと流されがちですが…)
20年ぐらい前の話ですが、今でもそのことはハッキリと覚えています。
おしまい。