棚からひとつかみ 「禁じられた数字(下)①」
棚からひとつかみ、略して「棚つか」。
日曜のお昼2時からのラジオ番組のような今回のテーマであるが、
なんの棚から、何をひとつかみかというと、
今週のお題「わたしの本棚」
といういうことで、本です。
本棚から(正確には積まれた本の中から)一冊えいやッと抜き出した本をめっちゃ簡単に紹介してみようと思います。
それでは早速、無作為に抜き出した本はこれです。
山田真哉 著 「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 (光文社新書)
よりによって下巻です。まあ、これは上巻を読んでなくても読み進めるのにはほぼ問題ない下巻なのでいいとします。
売れた本だと思うので知っている方もおられる事でしょう。
全ての章が面白くてためになるのですが、5章まであるうちの1章だけを紹介したいと思います。書かれている内容をそのまま引用しても面白くないので、噛み砕いてアレンジも施して書きます。突飛な話にも感じられるかもしれません。
この章では4パターンの「禁じられた数字」を説明しています。
禁じられた数宇、つまりこのような数字を用いて説得してこようとする人間には警戒心を持とう、という注意点について書かれています。
禁じられた数字①「作られた数字」
筆者が周りの人達に、どこに旅行に行きたいか、というアンケートを取りました。
選択肢は4つ。
・ロンドン
・パリ
・ローマ
・ハワイ
さて、どういう結果になったと思いますか?すでに数字が作られようとしています。
結果は、
・ロンドン 3人
・パリ 5人
・ローマ 4人
・ハワイ 8人
でした。
ハワイがもっとも多いです。なるほど、ハワイが人気なのかぁ。
と、誰が思うねん!
ヨーロッパに行きたい人、リゾート地が嫌な人はハワイ以外の、ロンドン、パリ、ローマから選ぶことになります。票がバラけます。
そして、リゾート地に行きたいなぁと思っていた人は、グアムでもなくニューカレドニアでもなくカナリア諸島でもなくハワイしか選択肢がないのでハワイに票を入れます。
もしこのアンケートが、
ニューヨーク、パリ、ハワイ、ニューカレドニアとなっていたらハワイの票は分散して結果は大きく変わっていたことでしょう。
ポイント1
ブームはこうして作られることもあるので注意。先程の例で言うと、
今、ハワイが熱い!とか、今若者にハワイが人気!とか若者の◯◯%はハワイを選択!とか禁じられた数字を上手く利用して世間に訴えかけることができるわけです。
何人に調べたのか、他の選択肢は何があったのか、どういう方法で調べたのか、男女比はどうだったか、などあまり問題視されていないのが問題。
もし、あなたが旅行会社の店員で、今月はハワイ旅行が利益率が高かったとしたら、ハワイ旅行の獲得人数ノルマがあったとしたらどうでしょう。もっともらしいこんな「禁じられた」数字を使っておすすめすることもあり!?
ポイント2
これは完全に自論です。偏見です。政治を知らない浅はか野郎の発言です。いつも大目に見ていただいてありがとうございます。
無理矢理ですが、選挙の投票先として考えた場合、どうかという話。
民主党だか民進党だかの頼りなさにより、一強他弱と言われている今の政治情勢。
与党はハワイ(そんな魅力があるかどうかは別として)
野党はロンドンであり、パリであり、ローマ(そんな魅力があるかどうかは別として)
与党に投票したい人は、ハワイという絶対的なものがある。
野党に投票したい人は、じゃあ、どこにしよう。ロンドンに票を入れたり、パリに票を入れたり。分散してしまう。連立政権なんてものも過去にはあったが、これが今の日本の政治体制ではないかな?(間違っていたらすみません)
これがもし二大政党制だったら?
・ハワイ(与党)
・パリ (対抗政党)
どちらに転んでもおかしくない。ハワイに行ったらいまいちだった。じゃあ今度はパリに行こう。
となると、野党が分散すればするほど与党が有利になるのではないか?
つまるところ僕がいいたいのは、野党がもっとしっかりしないと与党のやりたい放題はおさまらないということです。
野党の候補者一本化という記事。与党に対抗するにはそういうことですね。
浅はかな知識で、政治の話に首を突っ込むのはよくない。
間違っていたら訂正します。
まあ誰も気にしてない落書きブログなので、しつこいようですが、大目に見ていただけたら幸いです。
禁じられた数字はあと3つあるのですが、思ったより長くなりそうなので、このへんでお暇を頂きたいと思います。
禁じられた数字、残り3つの項目だけ書いておきます。項目で想像はつくかもしれません。ほんとためになります。
禁じられた数字②「関係のない数字」
禁じられた数字③「根拠の無い数字」
禁じられた数字④「机上の数字」
根拠のないノルマ・予算の話や、不合理な人間の行動など、興味深い話がいっぱいです。機会があればまたいずれ。
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
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食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉 (光文社新書)
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