フィギュアスケートを観戦したら感染してた「おっさん」の話。ついでに、「おばさま」たちがなぜ熱狂するのかを考察
予感はあったんです。これ観たらハマってしまうのではないだろうか?いや、でもさすがにそれはないだろうって……
これは、予感があたってしまったという紳士おっさんの独白話。
40歳、おっさんと言われる年齢。
タイトルに、なぜわざわざ「おっさん」と付けたのか。
それは、フィギュアスケートファンのおっさんに会ったことがないからである。
かくいう私もその通りで、テレビでフィギュアスケートをやっていても見ることはない。知識としては日本人選手を数名知っている程度だ。
※ファンタジー・オン・アイスをこれから観に行こうという方でネタバレは困るという方はご覧にならないで下さい。
5月28日、ところは幕張。「Fantasy on Ice 2016」を観戦した。
くどいようだが、一般論として、おっさんのレジャーの選択肢に、「フィギュアスケート観戦」なんて存在しない。魅力がわからないからだ。実際、会場の約95%は女性客。
なぜ、興味のなかったフィギュアスケートを観戦することになったかといえば、仕事関係で観戦のご招待いただいたからだ。そうでなければ一生フィギュアスケートを観戦するなんてことはなかったかもしれない。ファンの方には申し訳ないが、正直しぶしぶ会場入りしたわけだ。
開演して、3秒でその演出力に心奪われた。
音と光、スケーターたちのスピード感。
テレビで見たことがある有名選手たち。
そう、大げさではなくたった3秒で釘付けになってしまった。
オープニングは全員出てきてのダンス、その後は、個人演技やアーティストとのコラボ演技、最後はエンディングと言う流れ。ジュニア選手以外は前半後半合わせて2回登場と言った形成。約3時間の上演。
スケーター以外のアーティストは3名。
これがすごかった。生演奏や生歌にあわせて演技を披露するのですが、もう、感情が溢れ出しさぶイボ立ちまくりでした。このお三人です。
ご存知、華原朋美さん(以下、朋ちゃん)と、ピアニストの福間洸太朗さん、オペラポップ歌手の藤澤ノリマサさんです。
もう、ばっちり朋ちゃん聴いていた世代なので感激でした。そのあとも「I'm Proud」や新曲などを披露。6曲ぐらい?は歌っていた。ほんといいものが見れました。
それでは、個々のスケーターの感想をこの公式ページを使用して語っていきたいと思う。ここで紹介されている順に取り上げます。
あくまでも、いままでフィギュアスケートに興味のなかったおっさんにはどう映ったか、そういう観点で記したいと思います。間違いもあるかもしれませんが、大目に見てやってください。
Fantasy on Ice 2016 | ファンタジー・オン・アイス 2016 公式サイト / スケーター紹介や公演日程、チケット情報など
ちょっとおしりを突き出して滑る様子が織田信成くんらしい。腕や脚を伸ばし気味で演技をする様子も印象深かった。
一回目はピアノの演奏に合わせての演技でしたが、氷を削る音が最初に聞こえたのはその時で、生の臨場感がとても出ていました。
貫禄ありすぎ。日本が誇るスーパー女性プロスケーター!イナバウアーという武器は個性を出すのにすごい役立っております。
柔らかさ、しなやかさが抜群!もっともっと長く見ていたい演技でした。
オーラ、華がある感じ、別格です。ほんと圧倒されました。
演技してるシルエットがものすごくカワイイ!
魅力満点の演技でした。朋ちゃんとのコラボはお互いに通じるものがあるのか、観ていて胸熱でした。
確実な滑り、演技力。職人という感じを受けました。
明確な根拠はありませんが、男性からの人気が多いように思います。
朋ちゃんがMCで言ってましたけど、この方はどんな時もいつも笑顔らしいです。
色んな経験を経て苦労を重ねてきたからこその笑顔ではないかと言ってましたが、そういう人柄も演技からにじみ出てきていました。
やっぱりフィギュアスケートって人生で演技するもんなんだなぁと感じました。
世界ジュニア選手権1位の、まりんちゃん。あのエディオンのCMでお馴染みの本田望結ちゃんのお姉さん。ということを今回はじめて知った。それぐらい乏しい知識なのです。
その、1位を取った時の演技を披露してくれました。曲は私も好きな、ベートーヴェン「春」(これは、「のだめ」で知ったんですけどね)
【のだめ】 ベートーヴェン ヴァイオリン ソナタ第五番 ヘ長調 Op. 24 「春」 ベートーベン - YouTube
本来なら出演予定だった羽生結弦さん。残念ながらケガで出場できなかったのですが、世界最高得点を取った際の映像が福間洸太朗さんの生演奏とともにスクリーンに流れました。
技を成功させるたび、スクリーンに向かって拍手が巻き起こっており、「応援上映」さながらの熱気でした。もし、羽生結弦さんが今回出場していたらものすごいことになっていたんだろうなと思いました。けど、仕方ないことだし、今回出場されてたスケーターのみんさんの演技でも何も不満なんてありませんでした。
羽生結弦さんがリンク上で映える要因の一つは、長い手足なんだなと思いました。これは強い武器ですね。外国人選手を見てそう思いました。
もう一人の若手、わかばちゃん。この方も今回はじめて知ったんですが、
この方の演技めちゃくちゃ胸に響きました。堂々とした演技でありつつも繊細な演技が素晴らしい。演技は一度だけでしたが、もう一回見たかったです。これから、まりんちゃんとこの、わかばちゃんを応援していこうと思います。(馴れ馴れしく呼んですみません)
超若手、今回の最年少ですかね。
最初に滑ってた子かな?難しいジャンプにも果敢に挑んでました。
ここから、外国人スケーターやペアスケーター、アクロバットスケーターの項に入るのですが、早くも、文字を打つことに力尽きたのですみません紹介だけにしときます。
とまあ、輝かしい経歴のある方ばかり。
ひとことだけ、
トマシュ・ベルネルさんが個人的によかったです。
アイドル系のサービス満点の演技で、朋ちゃんにも愛嬌を振りまいて笑いを誘っていました。
他の方については、機会があれば是非とも触れたいです。
最後にまとめとして、
演技物なのでやっぱり個性が大事!「らしさ」が魅力を大きくする
シルエットで誰が滑っているかわかるのも大事なのではないでしょうか。(なんて、今回はじめてフィギュアの魅力に気づいた人が偉そうに言ってます)
フィギュアスケートを見るにあたって、解説はいらない
何回転飛んだとか、手をついたとか、細かいことは関係なくて、演技の流れや雰囲気が全てと言っても過言ではないと感じた。実況・解説なしで会場の雰囲気だけでテレビの放映があってもいいかもと思いました。
やっぱり生で見るべき
スケートシューズが氷の上を滑る音、そして氷を削る音、ジャンプして着地した時の音、これほどの臨場感はない。プロ野球を観に行って、バットとボールが衝突する時の音を聞いた時の気持ちの高まりに似ていると思った。
アイスショーの良い所は点数を付けないところ
競技ではないわけだ。それぞれがライバルではなく仲間であるからスケーターのみんながのびのび心から笑顔で自分の力を最大限発揮できる。そこがアイスショー一番の魅力なのではないでしょうか。
演出が良かった
オープニングで心をつかまれ、エンディングでは観客を含めた全員の一体感。最後の最後、スケーターたちのファンサービスが最高。それぞれが失敗覚悟で自分の技の限界を順番に披露してくれたりするのだ。
アーティストとのコラボもアイスショーならでは。朋ちゃんの歌声はビブラートや伸びが特徴なのでスケートリンクにはすごくマッチしていたと思う。福間洸太朗さんの2曲めのベートーヴェンの曲は特に聴き惚れてしまいました。藤澤ノリマサさんの歌唱力もあちこちですごいっていう賞賛の声がしておりました。
おばさまたちが熱狂する理由がわかった!(要素の一つですが)
スケートと言えば、スピードスケートやショートトラックもあるが、フィギュアスケートはダントツに女性ファンが多い。なぜか、それは、フィギュアスケートは「感情」の競技だからだ。何秒で駆け抜けたとか、1位でゴールした、という分かりやすく明確に数字で測れるものではない。女性に多いとされる女性脳は、理屈や理論ではなく「感情」がとても重要であり、フィギュアスケートがまさしくそれに合致しているように思う。おじさまたちは競馬場へ行き、おばさまたちはフィギュアスケート会場に足を運ぶ。こういった行動は男性脳、女性脳が大きく関与しているのではないだろうか。そして、おっさんである私の女性脳の部分が大いに刺激され、フィギュアの世界に魅了されることとなったのだと思う。こうやって女性脳を鍛える事も多様性を養うには、時には必要なのかなと感じたわけである。
だから、おっさんもフィギュアスケートを観に行こう!
このアイスショーはテレビで放映されるようです。
BSなので見られる方は限られているかもしれませんが、興味を持たれた方はご覧いただければと思います。
http://www.fantasy-on-ice.com/topics.html
※すでにファンだよっていうおっさん紳士さま、なにを今更と、気を悪くしないでくださいね
※誤字脱字等は見つけ次第修正・加筆いたします