広島電鉄のここがすごい!「広島電鉄、短時間勤務制導入へ」
さてみなさん、ラジオで朝のNHKのニュースを聞いていたら、あるニュースが耳に止まりました。
そのニュースを聞いて、えっ、凄い!という衝撃が2度おとずれました。
何が凄いと思ったのか、その2つについて述べたいと思います。
こちらのニュースです。
広島県で路面電車やバスを運行する会社が、本人の希望に沿って安定して働ける環境を整えるため、すべての正社員を対象に、所定の勤務時間を柔軟に短縮できる制度を来年度にも導入することになりました。
現在は週40時間としている正社員の所定勤務を一定期間、柔軟に短縮できる制度で、例えば「1日3時間だけ働く」とか「午後3時以降に働く」という人でも正社員として働き続けることができます。
別に普通やん。
僕の勤め先だって育児や介護での離職を減らすため、正社員短時間勤務制度のようなものはあるし。
と思っていたら、そんなのまだまだ甘いって思わされました。
広島電鉄のここがすごい!<その一>
制度を利用する際に理由は問わないこととし、子育てや介護に限らず活用できるうえ、希望すればフルタイムの正社員に戻ることも可能です。
発表によると、理由は問わないということです。これって凄くないですか?僕には衝撃でした。
育児や介護をしていないといけない。病気のためフルタイムでの労働は出来ない。など、会社が精査し許可した場合に限り、正社員でも短時間勤務制度あるという会社はあると思います。それをさらに進化させ、理由は問わないという制度にしたところが、凄いと思えるポイントでした。
週の契約労働時間を削ればもちろん収入も減りますが、収入が減っても公休日が増える方がいいと考える人もいるでしょう。一日の労働時間が短いほうがいいと考える人もいるでしょう。自分がどう働きたいかを自分で決められるというところが素晴らしいと思います。
ようやくワークシェアリングが当たり前になる⁉︎
ワークシェアリング(わーくしぇありんぐ)とは - コトバンク
広島電鉄のここがすごい!<その二>
地方でも人手不足が深刻化する中、本人の希望に沿った形で安定して働くことができる環境づくりを進めることで、働く人を確保しようという動きは今後、企業の間で広がる可能性があります。
通常、会社側としては正社員を多く抱えると、一人あたりの人件費が高くなりますし、福利厚生など経費の出費が大きくなるため正社員の数は抑えようと考えます。人件費のパート比率をあげようと躍起になっている会社もよく見受けられます(その分、人時数が多く使えるため)。
しかし、それがわかっていても正社員の数が増えてしまう恐れがある短時間勤務制を導入するということはどういうことでしょうか。
どうやって差別化を図り人材の確保をしていくか、という深刻な問題へのブレイクスルー的発想。
そこに、凄いと思わされた最大のポイントがあるように感じたわけです。
働きやすい環境の会社ということは、優秀な人材が集まりやすい。
そんな当たり前だが、逆のことばかりしているとしか思えない会社が多くある中で、このことを実行してみせた、その行動力が凄いです(切羽詰まった状況だったからこそ、同業他社に先んじて手を打つことが出来たという一面もあったでしょう)。
さらに言うと、この制度がNHKのニュースに取り上げられたことで、広島電鉄の宣伝にもなっている。しかも、お金をかけずに!
(そして、広島とは特に縁のない僕が共感し、今、広島電鉄を紹介するブログ記事を書いている)
このニュースを見て、広島電鉄のことを知り広島電鉄に優秀な人材が集まった。なんてことになれば、他の会社も同じような社員本位の制度を作り、広がっていくかもしれない。
広島電鉄のこれからに注目!
以上
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