「マネジメント」が、死語になる!?
さてみなさん、私はこれまで、
人件費(コスト)を削ること、利益を最大化することがマネージャーの役割である。
と言われ続けてきたのですが、それはどうなんだろうと疑問を持つことも出てくるようになりました。
人件費はコストなのか?無条件に削減すべきものなのか?いや、人件費削減ではなく、適正な人員配置をすれば、スタッフに時間的・思考的余裕が生まれ、自律的・自発的に動き出し、それに掛けた人件費以上の成果を出してくれた。そんな経験を重ねてきて、ここでもう一度「マネジメント」についてちょっと考えようと思いました。
すべての業種に当てはまるわけではないかもしれませんが、一度立ち止まって考えてみるきっかけになればと思います。まあ、うまくいったから、これが正解と思っていても、別のやり方だともっとうまくいっていたかもしれない。正解はありません!
マネジメントの意味
やはり、「管理」という言葉が目立っています。
2.人材を配置し、管理する
ということも、マネジメントの重要な要素の一つとなっています。
マネジメントという言葉は好きですか?
そんな、誰もが当たり前に使っている「マネジメント」という言葉が、死語になると、
ダニエル・ピンク著『Drive モチベーション3.0』 という本の中で訴えられているのが興味深かったので、どういうことなのか、この本の中から少し紹介させていただこうと思います。
モチベーション3.0の世界感を説明しようとすると、長くなってしまいますので、詳しく知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください。
「マネジメント」が、死語になる!?
「マネジメント」は自然の創造物ではない。わたしたちはその点を時おり忘れてしまう。(中略)人間の発明品の一つにすぎない。
過去一世紀の間、根本的にマネジメントは大して変化していない。中心となる管理体型は、依然としてコントロールである。主な手段はあいかわらず外発的動機づけだ。
管理。コントロール。
管理やコントロールをすることが上司の役割と考えられてきた。
マネジメントは、管理される側の人間の基本的性質について、ある仮定に基づいている。人間の実行や進歩には、後押しが必要だ。報酬や罰がなければ、わたしたちはこれ幸いと動かずにそのまま同じところにいつづける。また、実際に動き始めたら指示も必要だ。しっかりとした信頼できる指針を与えなければ、人間はどこに行ってしまうかわからない。そのようにみなしているのだ。
だからこそ、管理して、指示を出していかなければならないし、そのために上司という存在がある。とされてきた。
しかし、この本の中で、企業家のジェフ・ガンサーは言う、
「マネジメントとは、オフィスを歩き回って、社員が出社し、仕事をしているかどうかをチェックすることではありません」
社員が最高の仕事をできる状況を作り出すことが、マネジメントの本質である
どのような上司のもとで働きたいですか?
また、自分の実力を発揮できるのは、どのような上司のもとで働いている時でしょうか。
それでも、管理された環境で働きたいと思う方もおられると思いますが、自由です。否定はしません。
ことによると、「マネジメント」という言葉そのものを、累々たる死語の山に投げ捨てる時期かもしれない。二一世紀は、「優れたマネジメント」など求めていない。マネジメントするのではなく、子どものころにはあった人間の先天的な能力、すなわち「自己決定」の復活が必要なのである。
管理やコントロールを主語とした「マネジメント」が死語になる。
素頓狂な主張だったかもしれませんが、一つの考え方としては十分、問題提起には
なるのではないでしょうか。
職場の主役が、現場スタッフであるならば、現場スタッフのモチベーションを上げるにはどうすることが最善か。色々と考えさせられました。
以上。
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