行きたくなる "笑" 店街 クリエイティブな発想が生まれる組織
日本全国のあちらこちらで、すっかりおなじみとなってしまったシャッターだらけの商店街。
大阪にある文の里商店街も例外ではなかったが、見事活気を取り戻したという。
話題になったこともあるので、ご存じの方もあるかも知れないが、その時の経緯がこちら ↓
画像元:http://matome.naver.jp/odai/2139938299544583601
商店街に限らず、チェーン店舗などで客足を取り戻すためよく行われるのは、
安売り、クーポン券配布、スタンプカードなどがあげられるのではないだろうか。
文の里商店街再建のため、頭を悩ませた商店街と大阪商工会議所が考えたのが、電通に依頼してPRポスターを作ることだった。
そのポスターがめちゃくちゃおもしろい。
2年程前この記事を見たとき笑い転げてしまったのだが、ふと、
この発想、これぞ仕事の醍醐味なんじゃないかと深く感心した。
まずは、そのポスターを味わっていただくために、ほんの一部紹介します。
お漬かれさまでした。
それがこの麻婆豆腐 ↓
わし、ええこと言うた? がいい。
潔い。一方、
服屋さんがそれを言う?
「文の里商店街ポスター」で画像検索した結果
ヴィレヴァンも顔負けの、このようなポスターが商店街に貼られているわけである。興味のある方はこちらもどうぞ。
【予想外】斜め上をいく文の里商店街のポスター25点(第一弾) | Creive【クリーブ】
ここから、学び取れるものはなにか。
それは、
働き手側が楽しんでいる
ということである。
お客のために、商品やサービスを安くしたりクーポン券を配ったりしたわけではない。
それぞれの店主たちが、おもしろいと思ったことを電通と組んでポスターにした。
お客を喜ばせることより前に、自分たちがおもしろいと思ったことをやったわけだ。
商店街を再起させるために、普通、おもしろいポスターを創ろう!という発想になるだろうか。
戦略を考える際、クリエイティブな発想が産まれる組織がそこにはあったということだ。
では、クリエイティブなアイデアが生まれる組織とはどういったものか。
会議での合言葉は、「それ、おもしろいの?」
よくある会議の風景といえば、
自分たちが面白くないことを、わざわざいやいややろうとする。自分たちで高いノルマを設定し、上司の顔色をうかがいながらエイエイオーと喜んでやる。
これは根強い日本企業の特徴?
自分たちで自分たちの首を絞めるような施策を決定する。仕事は辛いものであり、仕事に楽しさを求めるなんてもってのほかだ。という風潮がまだまだはびこっている。
自分たちが楽しくないのに、お客が楽しいわけ無いではないか。
お客を楽しませるためには、まず、働き手の自分たちが楽しくなければならない。
井上健一郎の「組織マネジメント研究所」 - 第12回 『クリエイティブなアイデアが出る組織』 - Blubrry Podcast Community
こちらのポッドキャストも参考にして欲しい。隆盛を極めていた頃のSONY(音楽)の企画会議のやり方を興味深くうかがうことが出来る。
「モチベーション3.0」の世界では、上からああしろこうしろと、指示や命令、強制がはびこっている組織からはクリエイティブなアイデアは生まれないと説く。アメとムチ(信賞必罰)の空気がはびこっている組織からは生まれ難いのである。
このブログで以前紹介した、「ピアノ階段」を見事、文の里の商店主たちは自分たちで創りだしたわけだ。
現代の企業組織は過当競争からの脱却がお題目になっていることが多く、クリエイティブなブレイクスルー的発想が必要とされているにもかかわらず旧態依然の組織運営。企業のトップは口をそろえて「変革」などというけれど、命令や強制はどうしてもやめられない既得権益なのでしょう。(嗚呼、命令や強制を行うことでしか、自分の地位を確認できない迷惑な上司たち)
おもしろポスターの話から、最後は暗い話になってしまいました……
私は、生産性を高めるためのクリエイティブな組織作り励む、戦う人たちを応援します!
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